今更・・で申し訳ないんですが、「七人の侍」をDVDで見た。
もちろん、世界的に影響力のあった黒澤作品だと知っているが、実際には見たことがなかった。
こないだつい映画の話になって、最高傑作!として執拗に薦められた。
DVDも貸してくれたその彼はオイより20歳も若い人で、なんだか逆・・変だと思った。(彼の知らない相武紗季を見るように薦めておいたのでおあいこ)
「七人の侍」は昭和29年公開、もちろんオイも生まれていない。
撮影開始したのは終戦からまだ、8年しか経っていない時代だ。
公開時の競合映画は「君の名は」
こちらのレトロ感は伝わってくるのに、比較していまだ色あせないその映像と内容に魅了された。
約1年間に及ぶ撮影期間。 費やした製作費2億円。
これは現在の30億円に相当、当時の通常の作品であれば7本分の製作費だそうだ。
余りにかかる時間とお金に東宝は業を煮やして「今、撮影したまでのフィルムを編集して公開する」と決定、黒澤監督に伝えて試写室でまず見せろと依頼した。
ところが試写したフィルムはいよいよ野武士が村に攻めてくる!となったシーンで終わった。
内容にのめり込んだ「この先は?!」という重役連中の問いに黒澤監督は「まだ撮ってません」と答えたという。
先が見たい東宝側は「どうぞ、存分に撮ってください」と答えたという。
真に受けてしまった為に、なんと3時間半の超大作である。
良く言われるリアリティさ、が良い。
農民の方言までリアルすぎて、日本語字幕が必要だった。
侍を集める序盤が、良い。
合戦の準備の段階、が良い。
臨場感あふれるカメラワーク、が良い。
志村喬の勘兵衛、が良い。
理想の「リーダー」像である。
久蔵、が良い。
彼ぞ、侍だ。
やはり、黒澤明は天才です。
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